安政5年(1858)に兵器製造等を目的に萩藩が築造したもので、国指定史跡です。煙突部分の中央から上部5mは2本にわかれ、基底部は長方形で、頂上に向かって9mまでは玄武岩と赤土とを用いていますが、先端の2.5mは大きな煉瓦を使用しています。全体の高さは11.5mで、漆喰が石積みの全体に塗ってあったものと考えられます。近世の反射炉でわが国に現存しているのは、静岡県の韮山に築造されたものとここの2基だけです。わが国の産業史上、貴重な遺跡であるとともに、これによって萩藩の幕末における軍備充実の熱意がうかがわれます。世界遺産国内暫定一覧表登載。
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