藩主の御座船や軍船を格納した御船倉は、浜崎重要伝統的建造物群保存地区に位置する。奥行き27メートル、間口8.8メートル、両側と奥に玄武岩で壁を築き、上部に屋根を葺き、前面には木製扉を有している。慶長13年(1608)萩城築城後、まもなく建てられたといわれている。天保年間(1830〜43)に作成された「八江萩名所図画」には4棟の船倉が描かれているが、もっとも大きかったものが現存している。明治以降の埋め立てのため、現在は河岸から離れたところに位置するが、往時は松本川に面して船が自由に出入り出来る場所であった。
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